ESQUISSE

詩らしきもの

残月

     

     漆黒の終幕を烏が告げる

     時の使いが垂らした絵の具

     闇のカーテンを淡く染めゆく

 

     小鳥たちは眠りから覚め

     怖々飛び立つ

 

     幽閉されたキャンバスに

     薄日の光芒が染み

     何時しか

     シャンパンゴールドに彩り

     弾けた

 

     彼方に消え行く残月は

     未練をひきずり

     悲哀の音色を奏でた

 

     時節の深まりに

     世のたたずまいは

     ゆっくりと

     染まりゆく