2022-11-19 回想 いちょう並木を歩いた 日差し豊か 僕を包(くる)み あたたかさが祝福した 茜空に黄金(こがね)に染まり スペクトルに変わる様を 丸く銀杏(ぎんなん)が跳ね 黄葉(こうよう)の舞い散る様を * 月が冷たい矢を 背に放つ夜 月影の くすんだ枯れ葉に 踏み砕かれた果実に 物悲しい時は永らく 儚い願い 寂寥(せきりょう)の夜に灯す 彼方の天に溢(こぼ)れる星の雫(しずく)は 琢磨の途(みち) 心の倫(みち) あのいちょう並木は 僕の歩いた道